【Radeon】ドライバ成熟記録 v23.40.01.10 vs 24.1.1
こんにちは、しきゆらです。
今回は、AFMFが正式ドライバに統合されたのでプレビュー版ドライバとの比較をしていきます。
前回の比較記事はこちら。
前回の記事から、いくつかデータを追加でとったのでその点も楽しんでいただければと思います。
リリースノート
リリースノートはこちら。
新しいゲームのサポート
- 龍が如く8
- 鉄拳8
新製品サポート
- Radeon RX 7600XT
AMD Fluid Motion Frames (AFMF)
DirectX 11 および 12のゲームにフレーム生成機能を追加し、FPSを最大97%向上させる機能を追加。
- Radeon M700M、RX6000、RX7000シリーズGPUにフレーム生成機能を追加
- RX7600XTでAFMFとFSR2を有効にすると、無効時と比べて1080p解像度で平均97%パフォーマンスが向上する
- 同様に1440p解像度で平均103%パフォーマンスが向上する
- AFMFは、画面が高速で変化する場合はフレーム生成を動的に無効化することで画質を維持する
AMD Video Upscaling
RX7000シリーズGPUでビデオ再生中の画質を向上させるアップスケール技術
- Adrenalinのグラフィックスタブ内で有効にすると、ChromeやDirectX 11アプリの鮮明さが向上する
- 詳しい情報はこちら: AMD Software 24.1.1 – AMD Fluid Motion Frames, An Updated UI, and New Optimizations!
- ※ マルチモニタ環境では有効にできないので注意
Additional Video Improvements
- コンテンツ適応型機械学習 (CAML) テキスト検出が更新され、最大 4K ゲームをサポートし、さらに鮮明になった
- Adrenalin内のビデオエンコード処理の品質向上・最適化
- サードパーティアプリのビデオ拡張機能を追加実装予定
AMD Smart Technology Tab
A+A機能にアクセスするタブを追加を追加。
AMD Assistant
パフォーマンスの向上のために動的に機能を有効・無効にする機能を追加
Additional OS Feature Support
- Windows11 22H2以降において、RX7600シリーズGPUでハードウェア アクセラレーションによる GPU スケジューリングのサポート Fixed Issues
- 一部のDirectMLワークロードのパフォーマンスが低下する
- RX7000シリーズGPUで特定のモニタ(Nixeus NX-EDG274Kなど)でドライバ更新後、断続的に灰色の画面が表示される
- 特定の UWP アプリケーションでは、グラフィックス API メトリックが N/A と表示される
- Warframeのプレイ中、新しいエリアの読み込みやミッション開始時に激しいスタッターが起こる
- CoD: MW IIIのプレイ中、煙のエフェクトに黒いアーティファクトが表示される場合がある
- RX5600XTなど一部GPUでStarfieldをプレイすると、黒いテクスチャのちらつきが起こる場合がある
- 工場出荷時の設定にリセットすると、断続的にインストールが失敗する場合がある Known Issues
- RX6900XTなど一部GPUでDeathloopのロード時間が長くなる
- 24.2.1にて修正予定
- RX6800など一部GPUでRTAOを有効にするとDead Spaceでアプリがクラッシュする
- Overwatch 2で最初に試合をプレイするとき、過度にスタッターが起こる場合がある
- 24.2.1にて修正予定
- AV1コーデックを使ってAdrenalinから録画すると、ビデオと音声が同期しなくなる場合がある
- Q2中を目途に修正予定
- RX7000シリーズGPU上のOculus Rift Sで緑色に表示される
- システム再起動後、RX7900XTXなど一部GPUでParsecアプリがクラッシュする場合がある
- 24.2.1にて修正予定
- Teams会議中、Ryzen7 7840Uプロセッサなど一部AMD製品でカメラにループ映像が断続的に表示される場合がある
- ハイブリッドグラフィックス構成でAFMFをサポートしていないシステムがある場合、AFMFが不正確に表示されたり、表示されなかったりする
- 24.2.1にて修正予定
AFMFが追加されたのでリリースノートが長くなるのもしょうがないですが、ほかにも機能が追加されているようですね。
では、ベンチマークを回していきます。
性能比較
ここからは、ベンチマーク結果を並べていきます。 今回は、AFMFの最終プレビュードライバであるv23.40.01.10との比較をしていきます。
性能ではないですが、動かしていた印象としてはv23.40.01.10よりも動作が安定していた印象です。
では見ていきましょう。 青が前バージョン(23.40.01.10)、赤がコンバージョン(24.1.1)です。
また、テスト環境はざっくり以下の通りです。
また、普段はベンチマークを回している間はYouTuneなどで動画を見たり音楽を聴いているんですが、ベンチマークのお供も一緒に置いておきます。
今回は、ハードオフのジャンク品でいろいろ演奏する永田さんの動画をずっと再生してました。
演奏もそうですが、動画もちゃんと作ってあって好き。
ジャンクだけど「あの動画で出てた楽器」という形で一部の方から変に価値が出たりするのかも気になるところです。
では、ベンチマーク結果を見て行きましょう。
3DMark
結果はこちら。
Fire Strike Ultraで2%程度のスコア上昇がみられた程度で、大きな変化は見られませんでした。
3DMarkはそこまでドライバ間の差は見られませんでした。
Cyberpunk 2077
アップスケーラ・AFMFを無効化した場合のFPSは以下の通り。
Cyberpunkでは全体的にFPSが落ちているようでした。
続いて、アップスケーラ無しでAFMFを有効化した場合のFPSはこちら。
こちらも4K/レイトレサイコでは誤差程度の上昇がみられましたが、他はFPSは前バージョンより若干落ちています。
では、FSR2.1を有効・AFMFを無効の場合の結果はこちら。
こちらも4K/レイトレサイコで誤差程度の上昇、他が低下している形。
最後に、FSR2.1とAFMF両方を有効にした場合の結果はこちら。
同様なので、言うことはありません。
ざっくりCyberpunk2077の結果をまとめると、やはり重量級ゲームという印象です。
AFMFを書けても4Kレイトレサイコだと息切れしているのがわかる程度には重いです。
とはいえレイトレサイコで遊びたいならRadeonを選ばないと思うのと、レイトレ以外の性能は結構高いのであえてレイトレ無で遊ぶとRadeonの本領を発揮できるかなという印象です。
ホグワーツレガシー
前回の記事の後に、追加でデータを取ってみました。 初期のAFMFのプレビュードライバではうまくAFMFが有効にならずにスキップしていましたが、安定して動くようになったので計測しました。
ルートについては過去の記事を参照してください。
アップスケーラ・AFMF無効時の結果はこちら。
FPS的には、4Kのレイトレ無しとWQHD環境で少しFPSが向上しているようです。
ホグワーツレガシーは前バージョンと同等か少し性能が出るようになっていそうです。
続いて、AFMFを有効にした場合の結果がこちら。
FHDのレイトレ無環境では5%程度のFPS低下がみられましたが、他の環境では同等以上のFPSが出るようになっていました。
続いて、FSR2をクオリティ設定で有効にした場合のレイトレ有無・AFMF有無の比較をした結果がこちら。
この結果を見ると、レイトレ無効・AFMF有効とレイトレ最高・AFMF有効が同等のFPSを出してくれるようです。
レイトレ無効・AFMF有効の最もFPSが出る状態で回すと200FPS以上出るようになっています。
簡単にまとめると、AFMFを有効にすると4Kレイトレ最高設定でも60FPS程度出るので高画質で遊びたい方にはよさそうです。
とはいえ、AFMFを入れると画質が落ちたり残像感が出るのでFSR2だけでも十分かなとは思います。
Final Fantasy 15ベンチマーク
続いて、FF15ベンチマークです。
これはAFMFが有効にならないので純粋な性能比較です。
結果はこちら。
どの解像度でも2%程度のスコア向上が見られます。
また今さらですが、4KとWQHDは大きくスコア差がある一方、WQHDとFHDは差があまりないため RX7900XTXにとってはFF15ベンチはだいぶ負荷が軽いと思われます。
Starfield
最後にStarfieldでFPSを計測してみました。 ホグワーツレガシーと同様にルートを決めて計測してみました。
アップスケーラ、AFMF両方を無効にした場合の結果はこちら。
重い印象がありましたが、4K環境でも70FPS程度出るので高画質モニタでも十分遊べそうです。
また、さすがはAMD肝いりのゲームということなのか、しっかり全パターンでプレビュー版ドライバよりもFPSが向上しています。
4~7%程度のFPS向上が見られるので、Starfieldを遊ぶ場合はうれしい更新となっています。
続いて、上記に対してAFMFを有効にした結果はこちら。
AFMFがFPSを倍にする、と紹介されている通りきちんとFPSが倍程度に伸びています。
4K環境でも120FPS以上出ているので、4K高リフレッシュレートモニタでも十分に楽しめそうです。
続いて、AFMFを無効にしFSR2を75%レンダースケールで有効にした場合はこちら。
こちらは4K・WQHD環境で光関連の設定が最高の場合がぐっとFPSが低下しています。
続いて、上記に加えてAFMFを有効にした場合の結果はこちら。
AFMF無効の場合と同様の傾向です。
Starfieldについては、ちゃんとデータ取ったの初めてですが
バージョンごとにちゃんと性能上がっている珍しいタイトルな印象でした。
Starfieldを遊んでいる方であれば、ドライバ更新したほうが安定するし性能もでるので更新しましょう。
画像生成
ハローアスカベンチマークを実行した比較がしたかったのですが、なぜかCPUでしか処理してくれなくなってしまったので今回はスキップします・・・。
DirectMLの一部ワークフローで性能低下していた問題が解消されたとのことなので、変化がありそうだったのですがデータ取れずです。
この後で環境作りなおしておきます・・・。
まとめ
今回は、AFMFが正式版に格上げされたドライバであるAdrenalin 24.1.1がリリースされたので、AFMFの最終プレビュー版ドライバである23.40.01.10との性能比較をしてみました。
結果としては、23.40.01.10と同様安定してベンチマークが回ってくれたのが印象的でした。
ベンチマークもきちんと回るし、Adrenalin上のロギングもきちんと計測開始・終了できたのですんなりデータが取れました。
正直なところ、ドライバの出来が微妙なのがAMDドライバあるあるだったので不安だったのですが、23.40.01.10が結構安定していたところを引き継いでくれたようで正式版もきちんと動いてくれました。
さらに、ゲームによってはFPSの向上も見られたのもうれしいところ。
今後も安定動作するドライバをリリースしてくれることを祈ります。
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また、今回Starfieldのデータ計測時にCapFrameXとAdrenalinのログ開始・終了をキー操作で行うのつらいなぁとなっていたんですが、STREAM DECKが活躍してくれました。
CapFrameXのログ開始・終了キーとAdrenalinのログ開始・終了キーをボタン一つで実行できるようにしたのでかなり計測が楽になりました。
もっと早く気づきたかった・・・。
今回は、ここまで。
おわり
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