【Radeon】ドライバ成熟記録 v23.7.2 vs v23.8.1
こんにちは、しきゆらです。
今回はAMD Software: Adrenalin Editionの23.8.1がリリースされたので、23.7.2との比較をしてみます。
また、このドライバごとの性能比較は上記タグをつけているので、こちらから過去のものを確認できます。
Adrenalin 23.8.1のリリースノート
23.8.1のリリースノートを確認しておきます。
- サポートの追加
- アヴィウムの騎士団
- 不具合修正
- RX7000シリーズと高フレームレート、高解像度モニタの環境でアイドル状態の消費電力が高い問題を改善
- 他の環境でのアイドル状態の電力改善も進める
- RX5600XTでSmart Access Memoryを有効にしている場合、DirectX 11のゲームパフォーマンスが低下する可能性
- RX 7900XTXなど一部の環境でレイトレーシングと動的解像度スケーリングを有効にしてラチェット&クランク Rift Apartをプレイするとドライバがクラッシュしたりタイムアウトする問題
- RX7000シリーズと高フレームレート、高解像度モニタの環境でアイドル状態の消費電力が高い問題を改善
ベンチマーク
では、実際の性能比較をしていきます。
前回の記事はこちら:
前回はデータが少なかったので、ベンチマークツールのデータや各解像度ごとの差分、画像生成速度も合わせて比較しています。
比較に使用した構成は以下の通りです。
なお、基本的に前回同様各ベンチマークを3回計測し、その平均を出しています。
3DMark
ベンチマークといえばこれですね。 前回は取るつもりだったのをすっかり忘れていました。 なお、これまでは無料のデモ版を使っていましたが、今回からは購入したので複数のテストを回しています。 Scoreの値をグラフにしているので、グラフが長い方が性能が良いです。
グラフを見ると、誤差程度の差しか出ていないようです。
3DMarkの結果ではあまり性能向上を感じられない結果でした。
ホグワーツレガシー
ホグワーツレガシーのデータとの取り方については、過去の記事と同様です。
また、FPSを計測しているのでグラフが長い方が性能が良いことを表しています。 グラフタイトルにある通り、プリセット最高でFSRは無効状態で計測した結果はこちら。
グラフを見ると、23.7.2から23.8.1に更新することでレイトレ性能(青・赤)はFPSの向上は見られませんでしたが、レイトレを無効化する(黄・緑)とFPSが向上しています。
続いて、FSR2を有効にした場合で計測した結果はこちら。
グラフを見ると、こちらもレイトレ性能は変化がないようですがレイトレ無効状態のFPSは大きく伸びています。 レイトレ処理よりも描画処理の性能が上がっている、ということでしょうか。
Cyberpunk2077
前回はFHDのみのデータしか取れていなかったので、今回は解像度とパターンを増やして計測しています。 前回の記録はこちら。
データはFPSを計測しているので、グラフが長いほど性能が良いことを表しています。
プリセット最高・FSR2.1無効状態で、レイトレのサイコと無効のFPSを比較した結果は以下の通り。
グラフを見ると、ホグワーツレガシーと同様レイトレ有効となっている場合(青・赤)は変化が見られないですが、レイトレ無効(黄・緑)を見るとFPSが向上しています。
特にFHDの場合が大きく伸びています。
続いて、上記に合わせてFSR2.1を有効にし、自動にして計測してみました。
同様にFPSを計測しています。
結果を見ると、こちらもレイトレが有効(青・赤)だとFPSの向上は見られないですが レイトレ無効(黄・緑)は30FPS程度伸びています。
レイトレ無効で遊ぶ方には恩恵が大きそうです。
Final Fantasy 15
こちらもベンチマークとしてはお馴染みのFF15ベンチマークです。
画質設定は高品質としつつ、FHD・WQHD・4Kのスコアを比較します。
スコアをグラフ化しているので、グラフが長い方が性能が良いことを表しています。
結果を見ると、FHD・WQHDは1000前後スコアが伸びているようです。
画像生成
以前投稿したStable Diffusion DirectML版での生成速度を比較します。
比較するのは、ハローアスカベンチマークです。
10枚の画像を生成する時間(s)を計測しているので、グラフが短いほど性能が良いことを表しています。
結果を見ると3秒程度の生成時間短縮が見られました。 若干速度が上がったようにも見えますが、誤差の範囲かなと思われます。
ただ、過去Stable Diffusionのパフォーマンスが2倍近くなります!としてリリースされたドライバのころは4~6 it/s程度出ていたのですが、現在は1.x it/s程度なのでだいぶ速度は遅くなっています。
まとめ
今回は、以前に引き続きドライバ更新でどの程度性能が変化するかを見るために各種ベンチマークを回してみました。
結果としては、3DMark上は性能向上が見られず、ゲーム性能もレイトレ性能は向上が見られませんでした。
ただ、レイトレを無効にした場合はFPSの向上が見られました。
レイトレ無効でゲームをする方や、そもそもレイトレに対応していないゲームでは性能向上を感じられるかもしれないドライバになっているようです。
一方、個人的にはRX 7900XTXのアイドル状態の消費電力の高さが気になっていたので、今回の更新は期待していましたが大きな変化が見られないのが残念です。
ほぼ常に95Wを消費しており、電気料金も高くなっている中で少しでも抑えられれば・・・と思っていましたが叶いませんでした。
ただ、今後も解消に向けて動いてくれそうなので、今後に期待しましょう。
(RX 6900XTではこんなことなかったと思うんだけどなぁ・・・)
では、今回はここまで。
おわり
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